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2010年06月11日(Fri) AM 00時00分
でしゃばりな子こそいい子
学校でいつも優等生と扱われる我が家のおてんぱちゃん、ついに私を悩ませることをしてしまった。
一年生の学期末の演劇を披露する日に起きたことだった。
舞台裏ではなく下手の方にマイクを握って物語りの進行を説明するのは彼女の役目だが、主役ではないのに、「わたしこそ主役」のように、観客に手を振ったりして目立たそうとしていた。
「かわいい!」「やったぜ!」と彼女の行動に呼応して手を振る先生や生徒もいる。私から見れば恥ずかしいことは、国際学校ではやっていいことというより、励まされる行動のように見える。
国際学校が育つ子は、でしゃばりな子、目立ちたがり屋の子なのか。
学生時代のある同窓生のことを思い出された。お父さんの海外赴任で、シンガポールにあるアメリカ系の国際学校で高校まで通った帰国子女の彼女は、日本人なのに、いつも日本人離れの振る舞いをしていた。
他人のレポートを歯に衣を着せぬコメントをしたり、英語の文献を原文のままでアメリカンアクセントで朗読したりして、いつもみんなと違うパターンで行動することを誇る表情を見せることで、みんなに嫌われる人物になってしまった。
しかし、話し合ってみたら、とても素直で思いやりのある子だとわかった。「みんなと足並みをそろえる」ことを求められる日本社会では変人として見られるのは残念だ。
お隣の国も「出る杭は打たれる」、「先頭を行く鳥は狙われやすい」などの諺はあるのではないか。能力や人物を問わず、でしゃばりな人間は袋叩きされるのはアジア社会の当たり前の常識とも言える。
あの同窓生と似たように、国際学校ででしゃばり屋になったおてんぱちゃんは大きくなったら、アジア社会でうまくいくのか。
いつも臆病で引っ込み思案のお兄さんののほほん君も、国際学校を四年間通った後、「僕は全校で名を知られるリットルアーティストだよ」と初対面の人前で自己紹介するようになった。
「あんなことを言うのはずうずうしいよ。謙虚な態度で自己紹介すれば」と諭すと、「ずうずうしいってなに?謙虚ってなに?」と聞かれてしまう。
自分の長所に十分な自信を持たせることは、国際学校の教育の原点だと分かった。それは欧米の社会に通用する常識だが、子供たちを国際学校に送る時に、彼らはいつの間にか親が成長してきた社会とかけ離れてしまうことを予想しなかった。
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気まぐれなボーダーレスライフ
作者:chikyufan
日本、中国、シンガポール、香港を暮らしてきて、現在ソウル在住のchikyufanによるエッセイ集。
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